『theWord』と出会い、新約聖書を翻訳しようと思った。


私はなぜ新約聖書を翻訳しようと思い始めたのでしょうか。そのきっかけは、聖書ソフトウエア『theWord』との出会いでした。あらゆる国の聖書を無料で手に入れることができる。その事実に圧倒され、心から感動しました。


Bible Software – theWord
http://www.theword.net/

 

聖書ソフト『theWord』のインストール方法です。
https://cotobatsumugi.com/2016/01/04/the-word/

 

『theWord』のトップページです。この右上の「Downloads」→「Module Library」に気がつくかどうかが未来への分かれ目。

theWordTOP

この圧倒感。世界中の聖書は今からあなたのものです。(緑色が有料、青色が無料です。)

theWordMODULES

私はそもそも、なぜ翻訳した聖書をインターネット上に公開しているのでしょうか。新約聖書を上手に訳することのできた喜びをあなたと共有したい、というのは確かにあります。しかし同時に、あなたに新約聖書を翻訳することをお薦めしたいのです。


例えば、ひょっとしたら、原典より最新版の翻訳の方が優れているのでは、という懸念が頭をよぎることがあるかもしれません。そんなことは絶対にありえません。新約聖書の原典がどれほど緻密にできているか。それと比べたら、翻訳された新約聖書は残念ながらどれも必ずひび割れている。


翻訳物に関してフォローしますと、ストーリーそのものを訳し間違えているものはないと考えています。ただ、新約聖書は教えの書でもあります。イエスの教えは一貫しています。その一貫した教えが翻訳物ではブレが生じているのです。翻訳の際に、意訳でごまかした部分が、他の箇所との矛盾を生み出してしまうのです。大変残念なことです。


翻訳者自身は、おそらくブレも自覚していると思います。複数の可能性の中から1つだけ対訳を選別する過程で、選ばなかった対訳も頭の中に残っていますから。翻訳者は、なぜその意味を選ばなかったか知っている。そして翻訳者は、なぜその対訳を選んだか知っている、さらによりよい対訳を発見できなかった苦渋の思いを抱きながら。翻訳とは、どこまで行っても近似値であるという自覚。


やはり、原典を読むのが一番正解にたどりつけます。新約聖書を正しく理解したいのならば、原典にあたることです。


すべての人が原典にあたらなければならない、と言うつもりはまったくありません。たとえ、誤訳の新約聖書を読んだとしても、多くの人は正しい理解へと自然と神によって導かれることを、私は体験から知っています。むしろ、原典にあたるべき人は、新約聖書をもとに人々を導こうとする先生です。誤訳を厳密に読み込んでしまったがために、せっかく正しい理解を得ている人々をむしろ惑わしてしまう。こんな悲しいことはありません。厳密に読み込む能力があるのであれば、原典は必ず読めます。


マタイによる福音書第5章第18節より引用します。イエスの言葉です。「だから、まことをもって、あなたがたに言っておく。天と地が過ぎ去ろうとすることになっていて、すべてのことが成就しようとすることになっているまで、律法から一点もまたは一画も過ぎ去ろうとすることになっていないのだから。」


内容を変えてはいけない。その通りです。原典は原典のまま現在まで保存されました。ギリシャ語においても異文はいくつも存在しますが、ほとんどは明らかに誤解を生じ得ない代名詞の補強です。深刻な不一致もありますが、それぞれの異文の時代を特定することに成功しているので、最も古くて正しい文はどれであるか、解明できています。


残念ながら、内容を一言一句に至るまで一切変えていない翻訳物はこの世に存在しません。残念ながら、私たちの作っているバージョンも例外ではありません。しかし、正解に近づこうとすることはできます。仮に正解にたどりつけなかったとしても、正解にたどりつこうとした思いは、届くのではないでしょうか。


私たちのバージョンの名前を『真理発見訳』としました。この名前に恥じぬよう、歩みを進めていきます。


私はこちらで翻訳しています。
これからも私は翻訳し続けることになっています。


『・新約聖書【真理発見訳】New Testament [Truth Discovery Version]』
http://shinyakuseisho.com/
http://shinyakuseisho.com/


まことをもって。